2012年1月31日火曜日

あなたも一緒に、考えてみませんか?




大切なお知らせ:

低線量の被ばくの危険性についてFDA(米国食品医薬局)が重要な警告文を公表しています。 

WHOの平常時の飲料水の水質基準と、現在日本で使われている暫定基準値の比較を改訂しました。 


低線量の被ばくの危険性についての説明をわかりやすく書き直しました。
「米軍による200Km圏の汚染状況の実測結果」 日本語訳と解説


米国オークリッジ研究所の労働者の被ばく調査に関する説明を改訂しました。


元気が出るはなし

タバコ,喫煙,健康被害,害,禁煙 シャラポアはチェルノブイリを決して忘れない
たった2人で巨大企業(タバコ会社)に立ち向かった男達を描いた実話映画 「インサイダー」 シャラポアはチェルノブイリを決して忘れない



「阪神淡路大震災の本当の教訓」   次の震災が来る前に

阪神淡路大震災の教訓



「ここからお読みください」   はじめての方へ

米軍による200Km圏の汚染状況の実測結果 シャラポアはチェルノブイリを決して忘れない
米軍による200Km圏の汚染状況の実測結果 シャラポアはチェルノブイリを決して忘れない


米国政府情報機関の分析結果 米軍による80Km圏の汚染状況の実測結果
米国政府情報機関の分析結果 米軍による80Km圏の汚染状況の実測結果



「意外と知らない医療の常識」   あなたの大切な人のために

骨折,手術,CRPS予防,RSD予防
CT,risk,radiation exposure,low dose rate,低線量,被ばく,危険性
整形外科(骨折等)の手術を受けるすべての人へ CTによる被ばくの危険性とは?










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汚染地図(航空モニタリング)の意味

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日本をこよなく愛するオーストラリア人の友達。 彼から、2012年の1月に日本に行く予定だと連絡がありました。
彼の言葉は、私が重要なことを書いていなかったことに気づかせてくれました。

クリックするとスライドをごらんいただけます:




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母と子が安心して暮らせるまちづくり
http://hahatoko.blogspot.com



この文書の情報源


[1] アメリカ国家核安全保障局:
Radiological Assessment - March 29, 2011.
http://energy.gov/situation-japan-updated-102111

[2] アメリカ国家核安全保障局:
Radiological Assessment - of effects from - Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant , April 7, 2011.
http://energy.gov/situation-japan-updated-102111


[3] 文部科学省:
文部科学省による、岩手県、静岡県、長野県、山梨県、岐阜県、および富山県の航空機モニタリングの測定結果、並びに天然核種の影響をより考慮した、これまでの航空機の結果の改訂について, 2011/11/11.
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/1910/2011/11/1910_111112.pdf

[4] 文部科学省:
Corrections to the Readings of Airborne Monitoring Surveys (Soil Concentration Map) based on the Prepared Distribution Map of Radiation Doses, etc. (Map of Radioactive Cesium Concentration in Soil)  , Aug 30, 2011.
http://radioactivity.mext.go.jp/en/1270/2011/08/1270_083014-2.pdf

[5] CIA:
Radiation Hotstpots Resulting from the Chernobyl' Nuclear Power Plant Accident 1996.
http://www.lib.utexas.edu/maps/belarus.html

[6] ウラジーミル・P・マツコ(ベラルーシ科学アカデミー・放射線生物学研究所),今中哲二(京都大学原子炉実験所):
Legislation and Research Activity in Belarus about the Radiological Consequences of the Chernobyl Accident: Historical Review and Present Situation.
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/reports/kr21/kr21pdf/Matsko1.pdf

[7] ウラジーミル・P・マツコ(ベラルーシ科学アカデミー・放射線生物学研究所),今中哲二(京都大学原子炉実験所):
ベラルーシにおける法的取り組みと影響研究の概要.
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/saigai/Mtk95-J.html

[8] Milan ZEGERSKY (Moscow State Law Academy):
Legal Regime of the Chernobyl Problems in the USSR, Belarus, Russia and the Ukraine.
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/reports/kr21/kr21pdf/Zgersky.pdf

[9] 今中哲二(京都大学原子炉実験所):
Cesium Contamination.
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/Chernobyl/JHT/JH9606A.html

[10] 厚生労働省:
電離放射線障害防止規則(昭和四十七年九月三十日労働省令第四十一号)最終改正 平成二三年一〇月一一日厚生労働省令第一二九号.





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2012年1月28日土曜日

CT検査による放射線の危険性とは? - part 2


part 1 からの続き


CT検査による放射線の危険性とは?(続き)
実効線量10mSvの1回のCTスキャンは,一生の間に致命的なガンになる確率を1/2000増加させるかもしれません(訳者による解説1,解説2を必ず確認してください).
1回のCTスキャンによる被ばく量は,5mSvから60mSvとなる可能性があります. そして,CTスキャンを受ける子供のうち,約3分の1は,少なくとも3回のCTスキャン検査を受けます.
この確率の増加は,米国市民が一生の間に致命的なガンになる自然確率1/5と比較することができます.言いかえるなら,CTの放射線によってガンが引き起こされる確率は,ガンの自然発生確率と比較してはるかに小さいのです.
しかしそれでもなお,1人の人間がCTの放射線被ばくを受けることによって生じるガンの発生確率の小さな増加は,CTによるスクリーニング検査や,有益性がよくわからない状況で行われるCT検査などで,大勢の人々がCTスキャンを受けるなら,公衆衛生にとって重大な関心事となり得ます.

FDA(U.S. Food and Drug Administration)
"What are the Radiation Risks from CT ?" [5] から抜粋

訳者による解説1:1/2000という数字の意味

"一生の間に致命的なガンを発生する確率1/2000" という数字の意味を考えるために,CTよりも身近な, 私たちが普段使うような薬の副作用の確率と比較してみます.
たとえ話をしましょう. もしあなたがお医者さんに,
「このクスリ飲んだら2000分の1の確率で死んじゃうけど飲む?」
と聞かれたらどう答えるでしょう?
私だったら飲みません.
子供にも飲ませません.
多くの医薬品の副作用の発生確率は,典型的な場合 1000人中,数名から数十名のオーダーです. しかし,それらはたとえば「のどの渇き」「吐き気」など,普通はもっとおだやかなものばかりです. (薬の副作用の確率は,その薬の「添付文書」や「IF」に書かれており,インターネットで簡単に入手することができます.)
ですから,致命的なガンになる危険性が1/2000 という「CTの副作用」は,CTが医療現場で使用できるぎりぎりの値に近いと解釈すべきです.たとえばもしこの数値が 1/200 になったとすると,CTが医療現場から消えてしまうかもしれません.

訳者による解説2:人口3000の村で村人全員が10ミリシーベルトの被ばくを受けたら?

もう1つの,たとえ話をしましょう. ここに人口3000人の小さな村があります.
その村では健康診断で,村人全員がCT検査を受けることになりました.村議会と村長さんが決定したのです.
1年目の健康診断のせいで,3000人の村人のうち,1人か2人が亡くなるでしょう.でも,すぐにではありません.10年後か20後か,はっきりとはわからない.これを「晩発障害」と言います.
2年目の健康診断では,最初の年の被ばくによるものとあわせて,3000人の村人のうち,3人が亡くなるでしょう.これも,すぐにではありません.
被ばくを受けなくても,長い一生の間にガンで亡くなる人はいるでしょう.それは3000人の村人のうち,1000人くらいです.
被ばくを受けなくても1000人死ぬのだから,あと1人や2人死者が増えてもかまわないでしょうか?
想像してみてください.
もしもそれが,あなたの大切な子供だったら,と
被ばくを受けなくても1000人死ぬのだから,あと1人や2人死者が増えてもかまわないでしょうか?
いいえ.そのような事は,許されませんね?
1人の人間がCTの放射線被ばくを受けることによって生じるガンの発生確率の小さな増加は,CTによるスクリーニング検査や,有益性がよくわからない状況で行われるCT検査などで,大勢の人々がCTスキャンを受けるなら,公衆衛生にとって重大な関心事となり得ます.
とは,こういう意味なのです.


 

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この文書の情報源


[1] The National Cancer Institute and The Society for Pediatric Radiology:
Radiation Risks and Pediatric Computed Tomography - A Guide for Health Care Providers.
http://www.cancer.gov/cancertopics/causes/radiation-risks-pediatric-CT

[2] FDA:
Reducing Radiation Risk from Computed Tomography for Pediatric and Small Adult Patients.
http://www.fda.gov/MedicalDevices/Safety/AlertsandNotices/PublicHealthNotifications/ucm062185.htm


[3] New England Journal of Medicine:
Computed Tomography (CT) - An Increasing Source of Radiation Exposure.
http://content.nejm.org/cgi/content/full/357/22/2277

[4] New England Journal of Medicine:
Computed Tomography (CT) - An Increasing Source of Radiation Exposure.
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMra072149

[5] FDA(U.S. Food and Drug Administration):
What are the Radiation Risks from CT ?.
http://www.fda.gov/Radiation-EmittingProducts/RadiationEmittingProductsandProcedures/MedicalImaging/MedicalX-Rays/ucm115329.htm




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CT検査による放射線の危険性とは? - part 1




テレビで放射線科のお医者さんが,CTスキャンでも10ミリシーベルトの被ばくを受ける,100ミリシーベルト未満の被ばくの健康被害はよくわかっていないと言っていました.本当ですか?(国内在住,男性)
その方は本当にお医者さんですか?
ICRPなどの国際機関が定める,放射線防護の基準は,年々厳しくなっています. それは,いままでわかっていなかった,低線量の被ばくによる健康被害が, 次々と明らかになってきているからです.
FDA(米国食品医薬品局.日本の厚生労働省に相当し,医薬品や医療機器の承認と監視を行う政府機関)は, CTスキャンの危険性に関するデータを公表し, CTスキャンによる被ばく量をできる限り減らすように警告しています.
とても重要な文書ですので,翻訳しておきますね.

CT検査による放射線の危険性とは?
小児科においてCTスキャンの使用が急増し,子供が以前よりも多くの放射線被ばくにさらされる可能性があることから,小児科でのCTスキャンの使用については特別な検討が行われるべきです.
1回のCTスキャンによる被ばく量は,5mSvから60mSvとなる可能性があります. そして,CTスキャンを受ける子供のうち,約3分の1は,少なくとも3回のCTスキャン検査を受けます.
米国国立がん研究所と米国小児放射線学会は,「放射線の危険性と小児科におけるCTスキャン:医療関係者へのガイド」("Radiation Risks and Pediatric Computed Tomography: A Guide for Health Care Providers" [1])という名前のパンフレットを作成しています.
また,FDA米国食品医薬品局は,「小児および若年層患者におけるCTによる放射線被ばくの危険性を減らすために」("Reducing Radiation Risk from Computed Tomography for Pediatric and Small Adult Patients" [2])と題された公衆衛生に関わる通知を行っています.
これらの資料では,CTの利用価値と,被ばく量を最小限に減らすことの重要性,特に子供の患者に対しては被ばく量を最小限に減らすことが重要であるということについて,議論が行われています.
最近の研究成果については,New England Journal of Medicine (NEJM)の,「Computed Tomography(CT) - 増え続ける,放射線被ばくの原因」("Computed Tomography (CT) - An Increasing Source of Radiation Exposure" [3] [4])を参照してください.

FDA(U.S. Food and Drug Administration)
"What are the Radiation Risks from CT ?" [5] から抜粋


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